日曜日, 1月 14, 2007

社会人になってからのバンド活動を想う(その2)


 社会人になってもう22年近くなるのだが、一度やめようと思った音楽を再開してから今に至るまでを書いてみたい。前回はまた音楽をやり直してみようと思ってからバンド活動を再開し、ピアノを弾くことを諦められずにまた弾き始めたことを書いた(社会人になってからのバンド活動を想う(その1)参照http://zacky-kohs.blogspot.com/2007/01/blog-post.html)。それからのこと、つまりこの10年ぐらいを書いてみたい。 (一部mixi仲間に関してはハンドル・ネームを使わせてもらっているのでご容赦ください)

 社会人になって最初に再開したバンドは学生時代の気の知れた仲間を集めた「ほくそ笑みブラザーズ」というバンドだったがボーカルのE嬢が旦那のN(テナーサックス)の仕事でアメリカに行ってしまった。E嬢なき後の「ほくそ笑みブラザーズ」の話。
 その時(1997年)に仕事で担当していたお客様の接待中にお客様の業務部長(当時次長だったか?)のカラオケ、大都会を聞いてこれは!と思いバンドやりませんか、とモーションをかける。とてもいい人でこの後しばらくやることになったのがS田さんだ。歌もうまいし落ち着いていてステージ映えもするボーカリスト。まずはポップス曲、ロック曲を16ビートにアレンジしてやった。Time after time とか Honky Tonk Womanとか。 メンバーはベースが当時「ゆめゆめJail」というバンドでやっていたS、ドラムスが「まつ」関連で紹介してもらったTK大のE沢くん、オリジナル・メンバーのギター・コジロウ、キーボードH。それからコーラスにTの奥さんの友達のYちゃん。一時期はやはりその頃の僕のお客様関連で知り合ったAさんというボーカルが入っていた時もあった。ホーンセクションは死神ホーンセクションと呼んでいてオリジナル・メンバーのアルト・サックスK、テナー・サックスY(通称死神博士),バリトン・サックス・えんたく(特技「女」)。

 しばらくするとビートルズの曲を集めて16ビート・アレンジでやるようになった。メンバーはほぼ同じ。Elinor Rigby、Drive my car、Sgt. Pepper's lonely hearts club band、Lovely Rita など。 ビートルズは僕がPOPSを聴くきっかけになった音楽だ(音楽との出会い参照http://zacky-kohs.blogspot.com/2006/11/blog-post_04.html)。対バンでライブをやった。この頃から自分のやりたい音楽をテーマを決めて一つずつやっていこうと思い始めた。

  ビートルズの次が「We need Miles」バンド。Miles Davisは僕がJazzをやり始めた理由でありやり続けている理由でもあるミュージシャンだ。Electric Milesに挑戦! 「ほくそ笑みブラザーズ」の対バンで知り合った「まごごろの家」というバンドがあった。宗教団体でも介護施設でもなくTR大のOBと現役のバンド。リーダーでドラムスのMは最高にファンキーな男だった。このバンドのメンバーに声をかける。「まごころの家」からドラムスがM、ギターがN、キーボードがA、ベースがM、トロンボーンがF。「ほくそ笑みブラザーズ」系からアルト・サックスK、テナー・サックスY,バリトン・サックスえんたく、キーボードH。
 ライブでやった曲は今から思うととてもチャレンジでTutu, U and I、One phone call などはいいとしてライブでやっていたStar Peopleからの曲を中心としたメドレーや何と Jack Johnson のダイジェスト再現までやった。ご法度のような気もするが演奏はかなり面白いものになった。ブレークのパターンをいくつか作ってテンション溢れたライブとなった。 六本木First Stage(http://www2.odn.ne.jp/firststage/)にて。1998年ごろ。

 次は「e-Hancockバンド」Herbie HancockのElectricアルバムから。と言ってもだいぶ後期だが。メンバーはMilesバンドとほぼ同じだがベースがTR大現役のSくん、キーボードに対バンで知り合ったKさん、ボーカルに「ほくそ笑みブラザーズ」のS田さんとやはり仕事で知り合ってすでに一緒に流しのバンド活動をやっていたM嬢、ドラムスは後述のParadise Go Go!関連で知り合ったUさん、「まごころの家」のMくんはパーカッションで。曲はFeetsよりYou bet your love、SunlightよりI thought it was、Dis is da drumから一曲、Tell me a bed time story など。1999年だと思ったがやはりFirst StageでのライブとTR大の学園祭で演奏させてもらった。この頃は「まごころの家」の関係で毎年のようにTR大の学園祭で演奏していた。知らない現役の人は僕のことをOBだと思っていたかもしれない。

 そして「I wish!」。言うまでもなくStevie Wonderのカバー・バンドだ。Key of Life 全曲やるぞ~!と立ち上げた。全曲はできなかったがそれでもまるまる2ステージのレパートリーを持っていた。ボーカルはS田さん、コーラスにYちゃん率いるBagus,パーカッションに「ゆめゆめJail」つながりのO戸くん。後はほくそ笑み系でギター・コジロウ、アルトサックスK、トロンボーンF、バリトンサックスえんたく、ベースS、キーボードがHと僕。2回ライブをやった。まあまあ安定した演奏で良いライブができた。

 M嬢との流しのバンド活動に関して。M嬢はジャズ・ボーカルを勉強中であったがとても活動的で上野アリエスなどで定期的にライブをやっていた。1998年頃から「First Friday Orchestra」というバンドを結成した。メンバーはM嬢、ベースSと僕がコアでトランペット&パーカッションAO(学生時代Foul Playersで共演、「まつ」関連バンドでのつきあい)、テナーサックスえんたく(このところずっとやっている、特技は「女」)が入れれば入る。

 First Friday の由来について。当時新宿に「まあチキン」というスナックがあってココットさんというママがいた。何故この店に出入りするようになったかというと、「ほくそ笑みブラザーズ」のリハの後で居酒屋で打ち上げをやっていると隣のオジサン・オバサンのグループが盛り上がって歌を歌いだした。それもなかなか本格的。意気投合して一緒に歌っているうちにそのうちの一人であるココットさんの店で合同演奏会をやることになったのだ。ココットさんは若い頃ほとんどプロとして活動してきたボーカルの人でほんとにうまかった。後はクラシック・ピアニストのOさん(女性)。男性も何人かいて会社員だが昔はかなり鳴らした感じのシャンソン・ボーカリストだった。合同演奏会自体は僕が先走りすぎて一部のオジサン・オバサンに反感を買いはらはらしたが、最後は何とか気持ちを通じることができた。そして月1でこの店でライブをやらせていただくことになったのである。第1金曜日の夜と決めたのでFirst Friday Orchestra。
 仕事のある平日なので余程うまくスケジュールする必要があったが1年以上無欠勤でライブ活動を続けた。曲はすべてJazzスタンダードの歌もの。歌伴は今まであまりやっていなかったのと曲数も広げなければいけなかったため勉強になった。終わった後はそのままお店で飲んで夜中になるとセッション風に演奏をし続けた。とても楽しい思い出となった。

 M嬢とはJazz以外にもソウル系の曲をとりあげてやったことがある。「Soul Edition」というバンドでドラムスがAO、ギターがT、ベースがS。対バンのライブを2回ぐらいやったと思う。
 この頃、会社の同じ部門にI村とRという人がいた。I村は同じキーボードでParadise go go!(同名のアイドルバンドとは別) という息の長いバンドをやっている陽気な男。Rはヨーデルの世界では名が知れていると自分で言っておりバイオリンも弾ける生まれつきのエンタテーナーだった。この頃からI村の企画でライブ・イベントをやるようになった。またRも司会、バイオリン等でイベントに参加した。「Soul Edition」でもI村企画の対バンのイベントでRを入れてステージをやった。AOとRと僕でヨーデル風アカペラに挑戦したがこれは失笑を買った。

 2002年にE嬢が日本に戻ってきた。さっそくバンドを再開することにした。Jazzスタンダードのボーカル・バンドを始めた。 ドラムスはAO、ベースはKonceptのK、アルトサックスK、テナーサックスえんたく(後に脱退)、トロンボーンFでずいぶん長いことやっている。年に3~4回ライブをコンスタントにやるようにしているためだいぶバンドとしての余裕ができてきた。E嬢がMCで場を盛り上げてくれるから助かる。定例的にやっているのは学生時代からの付き合いでH大学出身テナーサックスのTの経営している「なってるハウス」。「まつ」のイベントにも不定期で出演している。

 2003年にボーカル,コーラスのYちゃんからTower of Powerのカバー・バンドをやらないかと誘われる。TOPのオルガン・パート弾けるなんて、それだけで嬉しかったのですぐに加入。Revive Brainというとてもレベルの高いバンドですごく勉強と刺激になった。リード・ボーカルは関西系でD大出身のKちゃん。共通の知人も何人かいた。コーラス&パーカッションは同じく関西系のKやん。金融マンとは思えぬファンキーさ。コーラスはYちゃんとAちゃんの二人(Yちゃんは後に脱退)。ドラムスは会社員もやりながらプレイヤーとプロデューサーを両立させているEさん。すごいバイタリティーと思う。ベースはIくんで付き合いやすいキャラですごい努力家だ。ギターがEarth Wind & Fighters(知る人ぞ知るEW&Fのカバー・バンド)のギタリストで最高の音楽性と寛容な人間性を持つすばらしい人だった。ホーン・セクションがすごい。楽器を職業でやっている人が中心でペットのコージさん、ボントロのチーズさん、テナーサックスのノムヲさん、トランペットのTDLさんに加えてアルトサックスのK(D大、ほくそ笑み関連)。TOPのホーン・パートを毎回ほとんど一発で合わせていた。高田馬場でのイベントを皮切りにFriday、Thums upなど横浜中心にライブを数回やった。惜しくも解散してしまったがすばらしいメンバーだった。

 解散に前後してコージさんに声をかけられてMaynerd Fergusonを追求されるバンドに参加する。演奏レベルが高くて音楽や楽器にかける情熱がすばらしい人ばかりで、ピアノは僕なんかでいいのだろうかと感じるぐらい。その名もMF Tributeバンド(http://www7.plala.or.jp/tp/mf/)。トランペットはリーダーのMFパートのコージさん以下、トップのカルロス、Magnum、マネージャのYoshiさんで全員が素晴らしいプレイヤーだ。ボントロは熱いプレーのスティーブとRevive Brainでも一緒だったチーズ。スティーブが出張中にKさんがトラの時期があった。アルトサックスにKさんとテナーサックスのノムヲさん。ノムヲさんと僕は寸暇を惜しんで酒を飲む習性が似ている。リズムセクションはプロでやっているベースのsato-hiroくんとRevive BrainのドラムスのEさん。このリズム・セクションでのスリリングな展開が最近とても楽しみになっている。  昨年の横浜のLaf & Stingでのファースト・ライブをスタートにBフラットでの対バン、DugホールでのMF追悼ライブ(会場マネージャは以前ほくそ笑みでやってもらってたトランペットのKさん)。Maynerd Ferguson氏は2006年8月23日に亡くなった。このバンドは実は9月に氏が来日する際にクリニックを受け前座をやる予定だった!氏の急な逝去にはバンド一同本当に悲しんだ。  トランペッターのエリック宮城さんにバンドとしてクリニックを受けた時は本当に勉強になった。やはりプロの音楽力の深さはもの凄い。かつ辛抱強く教えていただきエリックさん人間の深さを感じた。先の追悼ライブでは何曲か共演していただいた。
 Magnumの依頼で実力派で本格的な活動をしている藤沢SJS(喇叭ヲタクさんリーダー)のイベントに参加させてもらった。大きなホールでプロ・トランペッターの田中哲也氏と共演しとても気持ちよかった。K大時代の同期でK大フルバンのバンマスだったTと再会。
 このMF Tributeというバンドは本当に僕のピアノなどでは不足なのだがみんな暖かく受け入れてくれるので何とかやっている。これからもライブ活動を続けていくだろう。

  この何年か仕事で千葉氏の外房線鎌取という駅の近辺に住んでいるのだが地元でのささやかな音楽活動ということでAnchor Down(http://www.age.ac/~tomas/i/pagebar_anchor.shtml)というバーで月一回のライブを行っている。もう2年近くになる。当初はベースのKさんが入っていたが仕事が忙しくなり(東京から平日移動しなければならない),今はパーカションのO戸くんと二人でやっている。

 そして最近、久しぶりに新しいバンドを立ち上げた。始めたばかりなのでまだどうなるかわからないのだが、ソウルフルなボーカル・バンドをしっかりしたフュージョン系リズムセクションをバックにやりたいと思っている。

 自分を表現すること、音楽を通じて人と会話できてお互いを高め合えること、そして素晴らしい仲間と知り合えること! バンド活動により音楽を続けていくことによりいくつになっても豊かな人生を歩んでいきたいと想うのだ。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ういーす。このブログ発見しました。

しかし、これだけ情熱をもってバンドを続けられるのだから、すごい。忙しいだろうに。
この記事もなんだか、kohs のピアノのドライブするような感じで、のめりこむようにして読みました。

ぜひ、ライブの案内ください。

kohs_K さんのコメント...

いつも広報活動がつい面倒で案内できなくてすみません。そうだね、今度は必ず知らせるのでたまには聴きに来てください。いっしょにプロジェクトものができればいいね。

匿名 さんのコメント...

読みんでいるだけで、音楽が流れてきそうな感じがしました。そんなblogがあったらいいですね?
去年の夏、赤坂で行ったライブはほんとに素晴しかったのを思い出しました。まるでプロの演奏会に呼んでもらったかのよう。聴かせてくれてありがとうございます。
これからもずーと素敵な演奏を披露して、皆さんにたくさんの感動を与えて続けてほしいです!お願いしますねん。

kohs_K さんのコメント...

そんな、おおげさな! でもいつも応援してくれてありがとうございます。そうですね。音源をupできれば良いのですけれど、つい自分では面倒なのでやっていないのですよ。考えておきます。

匿名 さんのコメント...

多少の美化は許してあげますから、音源のバックアップだけはどうかどうかやめてください(泣)。

kohs_K さんのコメント...

確かに音源のアップは幻想を壊すのでやめておきましょう。

AOさん
映像と音源入手したいですね。特にTとえんたくの入ったKeith Jarrettの曲をやったライブが自分では気に入っていて聴いてみたい。